小笠原藤右衛門窯の伝統の技を受け継ぐ匠たち

小笠原藤右衛門窯の熟練された陶工の匠の技が伊万里大川内鍋島焼を支えています

下絵付け

下絵付けとは

色鍋島は、まず最初に下絵付けと呼ばれる作業があります。

下絵付けとは、全体のベースになる絵柄を筆を使い分けて描いていきます。

まず、基本的な絵柄を乾燥が済んだ器に、線描きを行って全体の図柄(伝統的図柄は先祖から受け継いでいます)を描き込みます。

その後で濃符でで濃淡(グラデーション)をつけるために数回描き込んでいきます。

鍋島焼は他地区の磁器と違い、手作業でその工程を経験豊かな匠達が一品一品行っていますので、とても時間がかかり高級品と言われるところです。

乾燥

乾燥工程

乾燥工程とは、整形した器は最初は粘土状のため水分がかなり含まれていますので、そのまま焼けば熱によって粘土中の水分が水蒸気になり、整形した焼き物の水分が膨張して焼き物を壊してしまう為に、乾燥の状態がとても重要になります。

乾燥は、湿度管理をされた乾燥部屋にて時間をかけて水分調整を行って、窯焚き時に障害が怒らない為の管理をしています。

窯焚き

窯焚き

以前は登り窯で、赤松を使い焼き上げていましたが、現代では薪に使用するための赤松が不足している上に価格も高騰してしまっているためガス窯が大半です。

窯入れから、窯出しまで丸一昼夜焚き続けていきます。

焼く温度は1,300度以上で焼き上げるのですが、気候の変化に左右されるため、その時の温度や湿度の状況を確認しながら、微妙な調整が必要になります。

上絵付け

上絵付けとは

下絵を描いて釉薬を掛け、一度焼き上げを行った磁器に赤絵や緑などの絵の具を使い、作品の仕上げの絵付けを行います。

絵柄により、上絵付けや焼きの回数が異なります。

最後に仕上げの窯入れで焼き上げて仕上げになります。

仕上げ窯焚き

仕上げ窯焚き

最終的な仕上げの焼き込みになります。

上絵付けを施したものを再度窯で仕上げの窯入れを行い仕上げ焼を行います。

この焼き込みで製品が出来上がります。